働きやすさの秘訣は人間関係!職場改善のコミュニケーション術

職場の人間関係が上手くいくと、仕事のパフォーマンスや毎日の充実感がぐっと高まります。ともに働く仲間の士気を高め、社内・社外の関係性を良くするコミュニケーションとはどうしたら実現できるのでしょうか。
今回はビジネスで重要なコミュニケーションについて、見落としがちなリスクやすぐに実践できるコミュニケーション方法などを解説します。
職場の人間関係でコミュニケーションが重要な理由とは?

職場の人間関係は仕事のパフォーマンスに大きな影響を与えます。
エン・ジャパンの調査では、派遣社員が考える働きやすい職場は「人間関係が良い」「指示がわかりやすい」「説明が丁寧」という要素があるようです。
参考:派遣経験者1800人に聞いた「働きやすい職場」調査 ー『エン派遣』ユーザーアンケートー | エン・ジャパン株式会社のプレスリリース
働きやすさや・人間関係などを左右する要素として、コミュニケーションの質や量が重要だとわかります。
先の調査でも、98%が「働きやすい職場環境=長く続けられるかに関係がある」と回答しており、働きやすい職場の整備は今後一層求められてきます。
良い人間関係を築いたり長く働いたり、社員が活き活きと活躍できるような「働きやすい職場」を実現するために、今回は理想のコミュニケーションについて考えてみましょう。
よくやってしまうNGなコミュニケーション

まずは、無意識で何気なくやってしまう、コミュニケーションのNG例をご紹介します。自分自身のコミュニケーションや、職場内でのコミュニケーションを振り返ってみましょう。
<NG例>
- 話が長すぎる、難しい言葉や伝わりづらい表現を使う
- 主語や目的語などを省いて説明する
- 「言わなくてもわかるだろう」と思い込む
- 過剰な自己主張をする/自己主張をまったくしない
- レスポンスが遅い(お礼の連絡が遅いなど)
- 話を聞かない
- 丁寧ではない言葉遣いをする(「なんでできないんですか?」など)
きちんと情報が伝わらなかったり、相手にストレスを与えるコミュニケーションを取ったりすると、働きやすさが損なわれてしまいます。上司と部下など立場に違いがある場合、命令口調で業務を指示することや、𠮟責を恐れて自己主張をしないなど、NGコミュニケーションが生まれてしまうことも多々あります。
“職場(オフィシャルな場)”だからこそ、注意が必要です。
参考:コミュニケーションエラーとは?職場で発生する原因と対策 | アドバンテッジJOURNAL
人間関係を良好に保つコミュニケーションのポイント

上司・同僚・部下はともに働く仲間だからこそ、敬意をもって接することが重要です。相手に誤解を与えず、好印象を与えるための工夫をご紹介します。
なお、もし職場の人間関係に困っている場合は、アドバンテッジカウンセリングへご相談ください。
カウンセリングのご予約はこちら:https://user.counseling-platform.com/login?vid=1
人間関係を良好に保つコミュニケーションの考え方
まずはコミュニケーションの根幹となる考え方やスタンスをご紹介します。
普段の職場でのコミュニケーションを思い出しながら、良いコミュニケーションが取れているかチェックしてみましょう。
①相手を知る、想像する
コミュニケーションを取るうえで一番大事なことは「相手の立場や気持ちを想像する力」です。
良い言葉や名言も相手やシーンが違っていれば心に響かないことがあります。逆に、相手を想う気持ちがあれば「何気ない一言」でも相手との関係を深めることができます。
まずは、コミュニケーションをとる相手のことをよく知り、立場や想いを想像するところから始めましょう。
<例題>
悩み | 解決策 |
「年齢の離れた後輩とのコミュニケーションがうまくいかない。」 | ・後輩の好きなものや興味のあるものなど、相手が話しやすい話題から話をしてみる・後輩が話しやすいように、自分自身の体験談などを紹介する(あえて自己開示する)など。 |
職場内のメンバーを理解することは、仕事仲間・部下・上司などの役割ではなく、1人の人として相手を尊重することにつながります。そうした人間的なつながりを育むことで、安心感や信頼感が生まれ、コミュニケーションの質も高まります。
②自己理解と他者理解
コミュニケーションを行う際には、相手のことだけでなく「自分のこと」も理解する必要があります。相手とのすれ違いや誤解を防ぐためにも、自分の感情や価値観、考え方を把握してみましょう。
<例>
- 「私は細かいことにこだわる性格だけど、相手は全体を見るタイプなんだな」と他者との違いを受け入れやすくなる。
- 「私は〇〇の作業が苦手だから、〇〇が得意な人にお願いしてみよう」と冷静な判断がしやすくなる。
このような自己理解を進める方法として「セルフコンパッション」というメンタルコントロール法がおすすめです。自己批判や他者との比較で自分を傷つけず、自分にも相手にも思いやりをもって接する心の余裕が生まれます。
近年は良い組織づくりにも影響を与えると注目されているので、興味のある人はぜひ、こちらの記事も合わせてご覧ください。
参考:セルフコンパッションのやり方とは?注目されている背景や高めるメリットも | アドバンテッジJOURNAL
おすすめのコミュニケーションテクニック
次は、普段の職場で使える、良好な人間関係を実現するためのコミュニケーションテクニックをご紹介します。
①基本的なコミュニケーションを重視する
毎日顔を合わせる職場では、基本的なコミュニケーションが疎かになりがちです。
挨拶・感謝・謝罪といったコミュニケーションは、信頼関係を作る基礎です。
当たり前のコミュニケーションこそ軽視せず、しっかりと想いが伝わるコミュニケーションを心がけましょう。
また、基本的なコミュニケーションだからこそ「タイミング」や「笑顔」なども重要です。形式的なものにならないよう、相手に合わせて一言添えるなどの工夫をすると、より相手に想いが伝わります。
②ポジティブな言葉を使う
コミュニケーションで、ポジティブな言葉を使うことは非常に重要です。特に職場内では、人の努力や成果を承認・賞賛するコミュニケーションを意識しましょう。
(例)
「先日の○○プロジェクト、とても助かりました。特に××の提案が素晴らしかったです!」
人の成功をほめることは、相手の自尊心を高めることにつながり、人材育成にも効果があるとされています。また相手へのフィードバックを伝えるときは、先ほどの例文のポジティブな言葉とともに「次回はさらに△△を改善できると、もっと良くなると思います」などと付け加えてみてはいかがでしょうか。
言葉は使い方次第で相手のやる気を引き出すことができます。小さなことでも感謝やほめることを意識して、働く仲間の士気をあげていきましょう。
③非言語のコミュニケーションを使う
コミュニケーションでは言葉に注目が集まりがちですが、コミュニケーション中の表情や目線なども大切です。そうした言葉以外の手段で情報を伝えるコミュニケーションを「非言語コミュニケーション」といいます。
メラビアンの法則によると「人はコミュニケーションを取る際に、言語情報が7%、聴覚情報が38%、視覚情報が55%の割合で相手に影響を与える」そうです。心理学的にも非言語的コミュニケーションが重要だということがわかります。
<非言語コミュニケーションの例>
非言語のコミュニケーション法 | 具体例 |
相手の目を見て話す | 真剣さ・話を聞く姿勢が伝わります。 |
相槌をうつ、頷く | 簡単で実践しやすい工夫です。「興味を持ってあなたの話を聞いていますよ」という想いが伝わります。 |
笑顔を意識する | 笑顔を意識する→笑顔が笑顔を呼び、明るい職場づくりにつながります。 |
小さな工夫ですが、信頼感や安心感を与えるための重要な要素です。話す際の距離・服装・身だしなみなども非言語コミュニケーションの一部なので、定期的に自分自身の非言語コミュニケーションを見直すことが大切です。
④「聴くこと」を重視する
「話す」ばかりがコミュニケーションではありません。しっかり話を聴いてくれる人の存在は、職場のコミュニケーションの要となります。特に上司と部下など、立場の差がある場合には「自分は相手の話をしっかり聴けているか?」と意識してコミュニケーションをとることが重要になってきます。
そこで実践いただきたいのが「聴くこと」です。ただ言葉を「聞く」のではなく、相手の気持ちや思いを理解しようと努めること(=聴くこと)は、相手を大切にしたコミュニケーション方法の一つといえます。
<「聴く」ためのコミュニケーション>
聴くためのコミュニケーション法 | 具体例 |
相手の話を最後まで聴く | さえぎらないで話を聴く姿勢は相手に安心感を与えます。 |
質問して話を深掘りする | 「○○とは××のこと?」など言い換えて聴くのもおすすめです。誤解やトラブルの防止にもつながります。 |
感情や思考の整理になる | 話をした人の感情が整理されて落ち着いたり、思考が整理されてより良いアイデアが出たりします。 |
コミュニケーションスキルをチェック&アップデートしよう

限られた人間関係のなかでコミュニケーションを続けていると、関係性に慣れてしまい、雑なやり取りになることがあります。
また無意識に相手を傷つけるコミュニケーションをしてしまうケースも少なくありません。良好な関係を築くためにも、コミュニケーションスキルを確認する時間も確保しましょう。
自分自身のコミュニケーションスキルを見直したい、アップデートしたい方は、専門家からアドバイスを受けてみましょう。「アドバンテッジカウンセリング」では、カウンセリングを通じて「行動の変化」を起こします。第三者と話す中で自分自身を見つめなおし、目指すべき方向への一歩を踏み出しましょう。
カウンセリングのご予約はこちら:https://user.counseling-platform.com/login?vid=1
まとめ:職場の人間関係を良好にするには細かなコミュニケーションが大切です

職場内の働きやすさを向上させるためには、円滑なコミュニケーションを実現させることが重要です。質の高いコミュニケーションは、ともに働く仲間の士気を高めたり、社内・社外の関係を良好にしたり、良い影響を与えてくれます。
今回ご紹介した「やりがちなNGコミュニケーション」をしていないかどうか、自分自身のコミュニケーションを定期的に振り返ってみましょう。コミュニケーションの質を客観的に確認したい場合や、コミュニケーションスキルを向上させたい人は、専門家を頼ることも効果的です。
最初から完璧なコミュニケーションを目指す必要はありません。少しずつ意識を変えていくことで、自分自身を変化させ、職場環境全体をよくしていきましょう!
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