ファイナンシャル・ウェルビーイングとは?入学・進学の準備をして家族の未来を守ろう
春は将来への希望と不安が入り混じる、新たなスタートの季節。入学や進学を控えるお子さんがいるご家庭では「家計」を考えるタイミングでもありますよね。
ファイナンシャル・ウェルビーイングを実現することは、希望する進路を叶えるだけでなく、家族全員の安心や未来を守ることにもつながります。
今回はファイナンシャル・ウェルビーイングを実現するためのポイントや家計を見なおすための具体的なコツを解説します。
ファイナンシャル・ウェルビーイングとは

ファイナンシャル・ウェルビーイングとは、経済的な安定と心の安定が両立した状態を指します。以下のような項目に当てはまる人は、ファイナンシャル・ウェルビーイングが実現している状態と言えるでしょう。
- 毎月の家計が管理され、生活費や教育費などの必要経費が確保・または明確になっている。
- 予期しない急な出費(病気、車や家の修理費など)にも備えがある。
- 将来の目標(教育費、老後資金、マイホーム購入など)に向けた計画が立てられている。
ここで注意したいのは「お金をたくさん持っている=ファイナンシャル・ウェルビーイングが実現されている」わけではないということです。自分自身が望む生活スタイルや、将来の計画に合わせ、支出と収入のバランスが保たれているかが重要です。
経済的な安定はストレスを軽減し、心身の健康や仕事面の生産性向上にも大きく貢献します。また、心に余裕が生まれると家族との時間を楽しむことができるため、家族全員が健やかに過ごせるようになります。
家計簿を把握することで心の安定につながる
家族や自分の心身の健康に大きな影響を与えるファイナンシャル・ウェルビーイング。
その実現を目指すには、まず家計の現状を把握することが重要です。まずは月ごとの家庭の収入と支出を書き出し、貯金額や資産などを把握してみましょう。
また、今後直面する課題や想定される支出もリストアップしてみましょう。例えば今小学6年生のお子さんがいるご家庭では、じきに中学校に上がるための準備が必要です。教科書や制服など、入学時に準備すべき物に関連する支出が想定されます。さらに、子どもが部活動を希望する場合には、ユニホーム代や遠征費なども考えられます。年齢が上がるにつれて教育費が増えるため「公立学校と私立学校のどちらに通うか?」「塾や習い事はするか?」といった話し合いも必要でしょう。
このように現在の家計状況と、未来の収入・支出を把握し、計画的にファイナンシャル・ウェルビーイングの実現を目指すことが重要です。家計簿をつけたり、将来の計画について家族と話し合ったりするところからスタートしてみましょう。
人生の幸福度を高めやすくなる
ファイナンシャル・ウェルビーイングを実現することは、人生の幸福度にも大きな影響を与えます。
例えば、先ほど例にあげた「子どもの教育費」の問題は、子どもの人生に大きく影響します。将来希望する仕事に就けるかどうかは、必要な時に充分な教育費を準備できているかどうかが関係しやすい傾向にあります。
さらに教育費が最もかかる時期は、老後資金の準備を始めるべきタイミングと重なることも多いです。「子どものために全力で資金を用意する」一方で、自分たちの老後に必要な資金計画も同時に考える必要があります。早いうちから老後の備えをしておくことは、老後の過ごし方や幸福度に影響するはずです。
他にも、急な医療費や車の修理費、家電の買い替えなど、突発的な出費が家計を圧迫することがあります。そうした「いざという時」の備えは、順風満帆な人生を歩むために必要です。どれくらいの備えが必要なのかを知るためにも、家計簿を使った家計管理で将来設計を行うことが大切なのです。
参考:政府広報オンライン”こどもの貧困”は社会全体の問題 こどもの未来を応援するためにできること
ファイナンシャル・ウェルビーイングを向上させる方法

それでは、具体的なファイナンシャル・ウェルビーイングを向上させる方法についてご紹介していきます。ウェルビーイング向上のために実践したい具体的な方法は以下の通りです。
①予算を立てる
毎月の収入の中で「生活費」「貯蓄」「娯楽費」のバランスを見直し、予算を設定します。
「先取り貯蓄」を導入し、収入から貯蓄額を差し引いた残りの金額で生活する習慣をつけましょう。
② 緊急資金を用意する
突発的な出費に備えるため、生活費の3ヶ月~6ヶ月分を目安に緊急用の資金を確保します。
余裕があれば、投資信託や定期預金での運用も検討しましょう。
③将来のライフプランを描く
教育費や住宅ローン、老後資金など、ライフイベントにかかる費用を一覧にまとめます。
「いつまでにどのくらい必要か」を明確にして計画を立てることで、不安が軽減されます。
特に家計簿を見直したときに、余計な出費が目立つ人は、予算を見直して将来のライフプランを描くことが重要です。今日の一歩が未来の一歩を作ります。計画的なお金の使い方ができるよう、家族と協力しながらファイナンシャル・ウェルビーイングを向上させていきましょう。
家族の未来を守るための一歩を踏み出そう

ファイナンシャル・ウェルビーイングを意識した取り組みは、単にお金の不安を解消するだけでなく、家族の未来や自分自身の心身の健康を守ることにも繋がります。1人で悩んだり考えたりするのではなく、家族と将来の目標についての話し合いや、専門家の力を借りるなどをして計画を立てるのがおすすめです。
ファイナンシャル・ウェルビーイングを実現するための相談窓口
家計に関する悩みがある方は、ファイナンシャルプランナー(FP)へ相談することをおすすめします。収入・支出の現状や将来の希望を伝えることで、自分の家計に合ったアドバイスをもらえるでしょう。教育資金の貯め方、老後資金の計画、保険の見直しなど、プロの意見を参考にしてみましょう。
しかし、中には「どんな風に相談したらいいかわからない」「現状の課題や将来設計が整理しきれていない」という人もいらっしゃると思います。自分自身の気持ちの整理や現状把握、漠然とした不安がある方は、まずはカウンセリングを活用し、お困りの状況を整えてみてはいかがでしょうか。「いきなりファイナンシャルプランナーへ相談するのはハードルが高い」という方にも、カウンセリングで考えや気持ちを整理することはおすすめです。
また、今は家計に関する悩みがない人でも、今後直面する家計管理の課題を事前に考えておくことが重要です。老後直前になってから準備できることは少ないため、30代~40代のうちからコツコツ準備を進めましょう。
カウンセリングのご予約はこちら:https://user.counseling-platform.com/login?vid=1
まとめ:ファイナンシャルウェルビーイングの充実のために家計簿の見直しから始めましょう

入学や進学などの節目の時期だからこそ、家計の見直しをしてファイナンシャル・ウェルビーイングを実現させることが大切です。
ファイナンシャル・ウェルビーイングを実現することは、経済的な安心だけでなく、心身の健康や仕事面の生産性向上にもつながります。
まずは家計の現状把握から取り組み、予算に沿ったお金の使い方や突発的な出費に対する貯蓄などに取り組んでみましょう。
また、1人でファイナンシャル・ウェルビーイングの実現に取り組むのではなく、ともに未来を歩む家族と話し合い、時に専門家の力も借りながら、長期的な目線で取り組むことが重要です。
家族の未来を守りながら、自身の心も健やかに保てるよう、ファイナンシャル・ウェルビーイングを意識した生活をしてみましょう。