SOSの出し方のコツ
「困ったときは抱え込まず、周囲に相談しましょう」という言葉を耳にすることは多いと思います。一方で、実際に自分が困った状況になると、「まだ大丈夫」「もう少し頑張れる」と、なかなかSOSを出せないこともあります。特に責任感が強い人ほど、「周りも大変なのだから」「自分だけ弱音は吐けない」と、自分を励ましながら無理を重ねてしまいがちです。
もちろん、頑張ること自体が悪いわけではありません。ただ、無理を重ねることで疲労が蓄積し、集中力や意欲の低下、思わぬミスにつながることもあります。大切なのは、限界まで我慢することではなく、「少しつらい」「ちょっと困っている」という段階でSOSを出すことです。今回は、SOSを上手に出すためのポイントについて考えてみましょう。

SOSを出すことをためらう気持ち
SOSを出せない背景には、「仕事ができないと思われたくない」「周囲に迷惑をかけたくない」といった気持ちがあるかもしれません。また、「まだ頑張れる」「乗り越えることが成長につながる」と、自分自身を奮い立たせていることもあるでしょう。しかし、振り返ってみると、「あのとき、もう少し早く相談しておけばよかった」ということも少なくありません。SOSを出すことは、弱さではありません。自分の状態に気づき、必要な助けを求めることも、自分自身を守るための大切な行動です。
SOSを出すタイミング
自分では大丈夫と思っていても、周囲から「無理していない?」と声をかけられたときは、一度立ち止まってみましょう。自分では気づきにくい変化を、周囲の人が感じ取っている場合があります。また、いつもよりミスが増えた、集中しにくい、十分に眠れないなど、普段とは違う状態が続いているときも、相談を考える一つのタイミングです。「もっと大変になってから相談しよう」と考える必要はありません。まだ余裕があるうちに誰かに話してみることが、状況を整理し、早めに対処することにつながります。


誰に、どのように
SOSを出したらよいか
仕事に関する悩みであれば、まずは上司や同僚など、話しやすい人に相談してみましょう。その際は、落ち着いて話せる時間や場所を選び、「何に困っているのか」「どのような状況なのか」を簡単に整理しておくと、相手にも伝えやすくなります。うまく整理できないときは、メモに書き出してみるのも一つの方法です。すべてをきれいにまとめる必要はなく、「少し相談したい」と声をかけることも、大切なSOSの第一歩です。
相談相手に迷ったら カウンセラーという選択肢も
「職場の人には話しにくい」と感じるときは、カウンセラーに相談するという方法もあります。一人で考え続けていると、さまざまな考えが頭の中を巡り、かえって気持ちや状況を整理しにくくなります。カウンセラーとの対話を通して、状況を一つずつ整理することで、自分では気づかなかった視点や、これから取れる行動の選択肢が見えてくることもあります。また、カウンセラーには、悩みそのものだけでなく、「職場の人にどう伝えればよいか」といったことも相談できます。限界になるまで一人で頑張り続ける必要はありません。「少し困っている」と感じたときも、SOSを出してよいタイミングです。身近な人への相談が難しいときは、相談窓口を選択肢の一つとして活用してみてください。
